建物の老朽化は10年単位が目安の1つですが、実際のところ大規模修繕工事は12年周期で行われることが多いのではないでしょうか。
大規模修繕工事は文字通り、規模の大きな修繕を行う作業のことで、今後の劣化に備えて修繕を図りつつ寿命を延ばすことを目的に行われます。
立地や環境にもよりますが、マンションは5年も経てば綺麗だった鉄部にサビがあらわれ始めたり、水道水にサビが交じることがあります。
また更に時間が経過すると外壁が傷み始めたり、屋上の防水性能に低下が見られ始めるようになります。
大規模修繕工事の具体的なタイミングは、マンションの状態や住民の判断によりますが、12年周期が一般的になっているのは確かです。
これは決まりではなくあくまでも目安の1つですが、老朽化が顕著にあらわれ始める10年を過ぎたあたりが根拠になっていると思われます。
いずれにしても、大規模修繕工事を避けて通ることはできませんし、キリの良いところで15年とすると劣化がかなり進む部分が出てくるので、やはり12年に1回がベストだといえるのではないでしょうか。
分譲であれ賃貸であれ、集合住宅に住むと管理費の負担があります。
これは日常的なメンテナンスの費用として使われるだけではなく、大規模修繕工事を見据えた積み立てに使われる資金です。
なぜこのような積み立てが必要になるかといえば、建物が完成した時点から雨や日差しの影響などで劣化することへの対処が求められるからです。
外壁や水道管などの補修のため、ある程度規模の大きな工事が必要になります。
分譲マンションの場合、住民の代表者による管理組合が大規模修繕工事の詳細を決定します。
施工を担当する企業と協力して、適切な補修ができるように計画しましょう。
計画段階で大切なのは、最終的な費用の計算です。
施工する企業から見積もりが提出されるので、それをチェックしながら契約内容を決めます。
大規模修繕工事は10年ごとなどのペースで実施するため、積立金を使いすぎないようにすることも大切です。
建物の劣化が激しい場合は、管理費の値上げを管理組合で検討しましょう。